カスパのホルダーは分散化されているのか？

仮想通貨を持つときにその通貨のホルダーがいかに分散化されているかは気になるところですよね。

分散化がされていなければ特定の人や組織に保有量が偏り、市場操作が行われる可能性があるかもしれません。

ビットコインを始めとした仮想通貨は分散化されていて特定の権力を持たないことが望ましいです。

今回は仮想通貨カスパ（KAS)の分散性について、他の仮想通貨と比較して検討していきます。

カスパの購入は海外取引所でなければ取り扱いがありません。

仮想通貨の分散性って

ブロックチェーンの技術は、セキュリティ・分散性・スケーラビリティの3つの要素から成り立っているとされています。

ブロックチェーンの基本概念としては、分散化された非中央集権的であり、特定の個人や組織がブロックチェーンを制御できないことでした。

一般的にその仮想通貨がどのくらい分散化しているのかの指標としては以下が挙げられます。

これらは主にブロックチェーンでの取引が正しいかについての検証や承認などについての指標となりますが、これらに付随してホルダー数も分散化されていなければいけないと思っています。

ホルダーが偏っている場合は特定の個人や組織がチェーンを制御する可能性があるからです。

仮想通貨アドレス数（ホルダー数）を分析することで、どのくらいの通貨を保有しているアドレスがどのくらいあるかがわかります。

仮想通貨のアドレスは一人で複数のアドレスも持っていても問題はありません。そのため、このアドレス数＝ユーザー数とは言い切れませんが、ある程度の分析としては利用できるでしょう。

現在のカスパのホルダー分布について

2024年10月現在のカスパのホルダー分布はこちらです。

出典：kaspalytics

0.01KAS以上を保有しているアドレスの中で一番割合が多いのは1～100KASを保有しているアドレスで、割合は31％です。

次に1000～1万KASのアドレスが全体の19％を占め、0.01～1KAS、100～1000KASを保有するアドレスが共に全体の17％程度を占めている状態です。

つまり、0.01～1万KASカスパを保有しているアドレスが全体の80％程度であることがわかります。

カスパホルダーの分散性は十分なのか

ではカスパホルダーが分散化されているのかについて考えていきます。

ホルダーの分散化とは、どれだけ多くの人に行き渡っているか、一定のアドレスに偏りが生じていないかです。

今回はカスパの供給量の90％がどれだけのアドレスに行き渡っているかについて検討します。

出典：kaspalytics

カスパの供給量約90％は大体上記の赤で囲った部分を指します。

つまり、約4％のアドレスがカスパの供給量の90％を保有していることがわかりました。

ではこのアドレス割合が多いのか少ないのかについて他の仮想通貨でも検証していきます。

まずはビットコインです。

上記の赤で囲った部分が現在のビットコインの供給量の約90％です。

つまり、約2％のアドレスがビットコインの供給量の90％を保有しているということです。

次に同様にライトコインとドージコインについても一気に見ていきましょう。

ライトコインは約0.5％のアドレスが供給量の90％を保有しています。

ドージコインは約0.07％のアドレスが供給量の90％を保有しています。

供給量の90％を占めるアドレスの割合をまとめると以下の通りです。

KAS	BTC	LTC	DOGE
4％	2％	0.5％	0.07％

供給量の90％を占めるアドレスの割合は多いほうが、より多くのアドレスに分配されていると言え、この視点からだとカスパが一番分散していると言えます。

まとめ：カスパのホルダーは分散化されているといえる

今回はカスパのホルダーは分散化されているかどうかについて、供給量の90％がどのくらいのアドレスに割り当てられているかという観点から検討しました。

カスパは約4％のアドレスが供給量の90％を保有しています。

ビットコインやカスパと同じPoWの仮想通貨であるライトコイン、ドージコインとも比較してカスパが一番アドレス割合が多く、分散されているという結果になりました。

この結果はあくまで数ある分散性についての一つの結果です。多方面からの分析を行うことでより正確な分散化について考えることができると思います。