【9月のオンチェーン分析】カスパは安定感を見せつつ着実に成長中！

ここ最近、仮想通貨市場は荒波となっており、どの銘柄も苦戦を強いられています。

仮想通貨の代表格であるビットコインも同様、価格変動に揺さぶられている一方で、Kaspa(カスパ）は安定感を見せつつ着実に成長を続けています。

なぜ、カスパは他の仮想通貨とは異なる動きを見せるのでしょうか？

今回は、ビットコインとカスパを様々な指標を用いて比較し、カスパの現状と今後の価格動向について解説していきます。

カスパはビットコインと比べて強気で安定している

この1ヶ月間カスパはビットコインと比較して安定した推移となり、相対的に強気な相場となっています。

短期保有者(STH)の実現価格を比較していきましょう。

ビットコインの短期保有者(STH)の実現価格

こちらがビットコインのチャートです。ビットコイン価格が短期保有者(STH)の実現価格を常に大きく下回っています。

出典：Bitcoin magazine pro

短期保有者(STH)の実現価格とは、155日未満のビットコイン保有者の平均取得価格を示す指標です。

つまり、ビットコインはこの指標を下回っているので短期保有者は利益が出ていないということを示します。

さらに、価格が長期間にわたって短期保有者（STH）実現価格を下回った場合、弱気相場の可能性を示している可能性があるとも言えます。

ビットコインの短期保有者は記録的な損失に

ビットコインの市場価値と短期保有者(STH)の実現価値の比率（MVRV)は1を下回ったままです。

出典：chainexposed

この値は「FTXの破綻後の回復ラリー中の2023年8月と同様のレベル」にあたります。

資産のMVRV比率が1を下回ると、その市場価値は保有者がビットコインを取得するために支払った平均価格よりも低くなります。つまり、損失となっているということが分かります。

これは新規の投資家が含み損を抱えていることを示しており、価格が短期保有者(STH)の実現価格を取り戻すまでは市場の弱さが続くと読み取れます。

カスパの短期保有者(STH)の実現価格

一方カスパのチャートはこちらです。カスパ価格は短期保有者(STH)の実現価格を維持しており、下回ることは数えるほどしかありません。

出典：kasmedia

つまり、カスパはビットコインと比較しても安定感を持ち、他の仮想通貨の中で相対的に強気な相場であることを示しています。

カスパのほうがまだ過小評価されている

MVRV Zscoreという指標からみてみると、カスパはビットコインと比較して相対的にまだ過小評価といえます。

MVRV Zscoreとは「流通市場価値」から「実現市場価値」を差し引いたものを、流通市場価値の標準偏差で割った相対的な指標です。

MVRV Zscoreの考え方

• MVRV Zscoreが高すぎる場合、市場価値が実際の価値に比べて過大評価されていることを意味します。
• 逆に低すぎる場合は、ビットコインの市場価値が過小評価されていることを意味します。

過去のチャートによると、MVRV Zscoreが史上最高値の場合は過大評価されすぎているため、価格が下落する可能性が高くなります。

ビットコインのMVRV Zscore

ビットコインのMVRV Zscoreは1.66です。

赤い範囲に入っていると過大評価されすぎている、緑の範囲に入っていると過小評価されすぎているという解釈になりますが、どちらにも入っていないので明らかな買い場、売り場とはなっていません。

しかし4月頃と比較し下がって来ているので割安方向へ進んでいます。

出典：Bitcoin magazine pro

カスパのMVRV Zscore

kasmediaのダッシュボードによると、カスパのMVRV Zscoreは0.77です。

1ヶ月前のMVRV Zscoreは0.92だったのでこの1ヶ月でビットコイン同様割安方向へ進んでいます。ビットコインと比較してみるとがカスパの方がMVRV Zscoreが低いため、相対的にまだ過小評価されていると考えられます。

出典：kasmedia

カスパとビットコインは売られすぎているのか

カスパとビットコインは9月現在、買われすぎとも売られ過ぎとも言えないところにいると考えています。

Mayer Multipleという指標を用いてみていきます。

Mayer Multipleとは、価格を200日移動平均で割った値で、現在が買われ過ぎか売られ過ぎかどうかを図るのに有益な指標です。

過去最高値は2011年6月に計測された14.18で、最低値は同年11月に計測された0.237という数値になります。

ビットコインのMayer Multiple

ビットコインのMayer Multipleは0.97です。ほぼ1に近い値となっているので買われ過ぎとも売られすぎとも言えないのではないでしょうか。

金融マーケットでは一般的に、「200日移動平均線」を上抜ければ強気、下抜けていれば弱気相場とされています。

1へ近づいてきているので、そろそろ弱気相場の終わりも見えてきているのかもしれません。

出典：Bitbo

カスパのMayer Multiple

カスパのMayer Multipleは1.1です。ビットコインとほぼ同様な値を示しています。

1を超えるMayer Multipleであれば200日移動平均線を上抜けているため、この状態が続けば価格も徐々に押し上がっていくと考えられます。

この指標の作成者であるトレース・マイヤー氏は2.4以下の数値を「買い」として考えているので、まだまだビットコイン、カスパ共に買い場なのかもしれません。もっと上昇の余地があることは期待できます。

出典：kasmedia

まとめ：カスパは強く安定したパフォーマンスでまだまだ買い場

この1ヶ月、仮想通貨市場は伸び悩んだ月となりましたがカスパは強く安定したパフォーマンスを出しています。

ビットコインと比較してもカスパの価格は短期保有者(STH)の実現価格を維持しており、下回ることは数えるほどしかありませんでした。

しかし、MVRV Zscoreという指標からみてみると、カスパはビットコインと比較して相対的にまだ過小評価という結果になりました。

そんなカスパですが、Mayer Multipleという指標では1.1となり、2.4以下の数値を「買い」として考えているこの指標の作成者であるトレース・マイヤー氏によると、まだまだカスパは買い場といえますね。

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